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客を乗せず走る鎌倉の人力車夫 「使命と恩返し」 情報収集と伝達を兼ね

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人通りがまばらな「小町通り」で客を乗せずに人力車を走らせる青木登さん=神奈川県鎌倉市で2020年4月28日、大西岳彦撮影
人通りがまばらな「小町通り」で客を乗せずに人力車を走らせる青木登さん=神奈川県鎌倉市で2020年4月28日、大西岳彦撮影

 新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け観光客が激減した鎌倉(神奈川県)の町で、客を乗せずに走る人力車夫がいる。1984年に当地で初めて観光人力車を始め、今も現役を続ける青木登さん(72)。町の情報収集と体力維持のため、ただひたすら車を走らせている。

 茨城県の農家に6人兄弟の5人目として生まれた青木さんは1963年、中学卒業と同時に集団就職で横浜市内のタイヤメーカーに入り、社内の体力測定では常にトップクラスだった。10年後にアパレル会社に転職したが、雑誌で人力車の記事をふと目にし、「自分の身一つで仕事がしたい」と一念発起。独学で操作方法などを学んで会社を退職。中古の人力車を購入し、土地勘と愛着があった鎌倉の地で創業した。

 始めた当初は人力車がまだ珍しく、「続くわけがない」と厳しい言葉も浴びせられたが、地道に丁寧な案内を続けて一代で鎌倉に根付かせた。全国展開する大手人力車チェーンが参入し、売り上げが一時落ちたこともあったが、「パイオニア」の矜持(きょうじ)から「客引きはしなかった」。「品格がある古都鎌倉に合うやり方」で、住んでいる人からも受け入れられた。

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