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第2回・上野動物園「人を和ませることも動物園本来の役割」

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飼育動物350種、生きものの魅力を余すことなく紹介
飼育動物350種、生きものの魅力を余すことなく紹介

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、長期休業中の動物園・水族館も少なくありません。それでも多くの施設では、ツイッターなどのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で、休業中も動物たちの姿を日々紹介しています。フォロワー数100万人超を誇る「上野動物園」(東京都)もその一つです。「臨時休園中でも私たちのアカウントに注目していただき、動物たちに思いをはせていただいていることに心から感謝します」。そう話すのは、同園の教育普及係で獣医師の佐藤恵さんです。【西田佐保子】

動物の姿に和みつつ、同時に生態も学べる

2020年4月21日の投稿
2020年4月21日の投稿

 上野動物園は1882年に日本で初めて開園された動物園。飼育動物数は約350種2500点に上る。動物園としてはコンパクトな敷地ながらも多種の動物を観察することができ、全国から多くの人が訪れる。

 ツイッターをスタートしたのは2013年2月。「動物園に足を運んでもらうきっかけになれば」と、佐藤さんら教育普及係の職員を中心に、飼育職員やギフトショップのスタッフ、福田豊園長も投稿する。現在、フォロワー数は100万人を超えており、その人気のほどがうかがえる。

 ツイッターでは、動物の魅力や観察してほしいポイント、その時期ならではの見どころなどを紹介。「伝えたいのは動物の多様性。特定の動物のみに注目が集まらないように、さまざまな動物の魅力を発信している」と佐藤さん。あまり知られていない動物の投稿に反響があると達成感を感じる。「難しい内容で“お勉強ぽく”て受け入れられないかな……と感じているツイートに、『勉強になりました』と返信してもらえるとうれしくなります」

2017年1月24日の投稿
2017年1月24日の投稿

 2月29日からの臨時休園期間中も、福田園長の意向によりツイッターでの情報発信を続けている。それには、園長の「ある気付き」が関係しているという。11年3月11日に発生した東日本大震災の後、上野動物園は一時休園した。再開園に際しては賛否あったが、4月1日に開園すると多くの人が訪れた。「皆さんが笑顔で退園している姿を見て、動物園には保全や調査研究などのほかに、人を和ませる動物園本来の役割もあると、強く感じたそうです」

 休園中、主にツイートしているのは解説員だ。普段はガイドツアーなどで来場者に動物について教える業務も担う動物学の専門家が、日々欠かさず行う観察から得られる生の動物の情報を発信するよう心がけているという。また、「#おうちzoo」というタグをつけ、休校中の子供たちの在宅学習をサポートする内容の情報を発信するなど、ツイートの“来場者”を楽しませるよう、さまざまな工夫を凝らす。

 「ツイートで動物たちの魅力を発信しながら、すぐに見に来ていただけないことに苦しむ一方、少しでもみなさまに安らぎや和みの時間をお届けしたいと思い、投稿しています。今は非常事態ですが、当たり前の日常が戻り、またお客様にお越しいただける日まで、動物たちの日常における魅力を発信していきます」。佐藤さんは“上野動物園ファン”にそうメッセージを残した。

上野動物園

公式ウェブサイト :https://www.tokyo-zoo.net/zoo/ueno/

ツイッターアカウント:https://twitter.com/UenoZooGardens

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