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外出自粛要請に大音量の緊急速報メール 神奈川県知事の手法に賛否

神奈川県が5月2日に配信した緊急速報メール

 「GWはがまんのウイークです」「今は神奈川に来ないでください。今は神奈川から出ないでください」――。ゴールデンウイーク(GW)初め、大音量の警報音と共に、神奈川県民の携帯電話に飛び込んできた緊急速報メール。黒岩祐治知事からの外出自粛呼びかけのメッセージだった。新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、自治体首長が危機管理に努めるのは当然のこと。でも、緊急速報メールで流すこと? 賛否両論がわき起こった使い方、どう考えますか?【宇多川はるか/統合デジタル取材センター】

 メッセージは5連休が始まった2日午前10時に配信された。帰省やレジャーの季節だが、「今年だけは違います」と呼びかけ、外出自粛を促す内容だ。

 配信後、ツイッター上には「大音量で鳴って驚いた」「災害以外で使わないでほしい」などと批判が相次いだ。県総務危機管理室によると、県庁にも「驚いた」などの苦情の電話が多数寄せられたという。

 こうした事態を受け、黒岩知事は同日夕、ツイッターで「『地震か?』と驚かれた方も多かったと思います。事前にもっとお知らせしておくべきでした。驚かせて申し訳ありませんでした」と陳謝。すると、ツイッターには「謝らなくてよい」「気が引き締まった」などと擁護する声も上がった。

 総務省によれば、そもそも緊急速報メールは、地震速報や津波警報、弾道ミサイル情報など、対処に時間的余裕のない事態に関する情報を一斉配信するシステム。自粛要請にこれを使うことができたのは、携帯電話各社が1日から、改正新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく自粛要請も対象に加えたためだ。総務省事業政策課によると、複数の自治体からの要望を受け、規約が変更されたという。

 神奈川県総務危機管理室によると、メール配信を決めたのは連休が始まる前日の1日。担当者は「連休初日に送るのは効果的だと判断した」と話す。

 ただ、行政学者の佐々木信夫・中央大名誉教授(地方自治論)は「危機管理は自治体の大事な仕事であることに間違いないが、方法論が間違っている。多くの人が違和感を持ったのは当然」と見る。

 大きな警報音と共に緊急速報メールが来れば、携帯電話を見ざるを得ない。佐々木氏は「公が個…

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宇多川はるか

2007年入社。仙台支局で東日本大震災、横浜支局で相模原障害者施設殺傷事件を取材。2018年から統合デジタル取材センター。小児がん、保育、虐待など子どもを巡るテーマ、障害者福祉、性暴力、ハラスメントの問題を継続取材。

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