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日本文化をハザマで考える

日本文学研究家のダミアン・フラナガンさんが、日英の「ハザマ」で日本文化について考えます。

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第23回 「葉隠」は日本で最も奇妙な本だ

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山本常朝
山本常朝

 「最も奇妙な日本の本」という賞があるなら、それを獲得するのは「葉隠」に違いない。「葉隠」は武士道(というより後に「武士道」と呼ばれるようになったもの)についての注釈を、北九州の佐賀・鍋島藩の高級藩士、山本常朝がまとめたものである。同藩士の田代陣基が、1709年から1716年の間に2人の間に交わされた会話をもとに筆録している。

 「葉隠」は1999年、ジム・ジャームッシュ監督の映画「ゴースト・ドッグ」(Ghost Dog:The Way of the Samurai)で重要な役割を果たしたせいで、西洋の若者たちの間ではちょっとした流行になった。映画はアメリカが舞台の、フォレスト・ウィテカーが演ずるゴースト・ドッグと呼ばれる殺し屋の話である。伝書バトが、マフィアのならず者が指定する次の標的の名前を、彼の住んでいる家まで持っ…

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