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日本文化をハザマで考える

第23回 「葉隠」は日本で最も奇妙な本だ

山本常朝

 「最も奇妙な日本の本」という賞があるなら、それを獲得するのは「葉隠」に違いない。「葉隠」は武士道(というより後に「武士道」と呼ばれるようになったもの)についての注釈を、北九州の佐賀・鍋島藩の高級藩士、山本常朝がまとめたものである。同藩士の田代陣基が、1709年から1716年の間に2人の間に交わされた会話をもとに筆録している。

 「葉隠」は1999年、ジム・ジャームッシュ監督の映画「ゴースト・ドッグ」(Ghost Dog:The Way of the Samurai)で重要な役割を果たしたせいで、西洋の若者たちの間ではちょっとした流行になった。映画はアメリカが舞台の、フォレスト・ウィテカーが演ずるゴースト・ドッグと呼ばれる殺し屋の話である。伝書バトが、マフィアのならず者が指定する次の標的の名前を、彼の住んでいる家まで持っ…

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ダミアン・フラナガン

ダミアン・フラナガン(Damian Flanagan) 1969年英国生まれ。作家・評論家。ケンブリッジ大在学中の89~90年、東京と京都に留学。93~99年に神戸大で研究活動。日本文学の修士課程、博士課程を経て、2000年に博士号取得。現在、兵庫県西宮市とマンチェスターに住まいを持って著作活動している。著書に「世界文学のスーパースター夏目漱石」。

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