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余録

その昔、暑い日の江戸ではおけなどに冷たい水をくみ…

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 その昔、暑い日の江戸ではおけなどに冷たい水をくみ、ひしゃくなどを添えた「振舞水(ふるまいみず)」が置かれた場所があった。炎天下(えんてんか)を行き交う人が自由に飲めるようにしたのだ。<門前に振舞水や松の風/相島虚吼(あいじまきょこう)>▲虚吼は昭和初めまで生きた俳人だから、明治に入っても振舞水を用意した篤志家(とくしか)はいたようだ。昔はこの水で、暑気あたりと呼ばれた熱中症を免れた人が多かったろう。だが当今、この美談ももっぱら感染症の危険の方が心配になる▲コロナ禍のさなか、列島各地はきのう30度を超える真夏日となったところが続出した。いよいよ熱中症に要警戒の季節である。だが今年は高齢者も子どももみな家にこもり、マスクをかけ続けている。いつもと様相の違う5月である▲例年今ごろは、暑さに慣れない体が気温上昇に適応できずに熱中症になる事例が多いという。今年は外出自粛で、さらに体が適応しにくくなっている心配がある。マスクの着用で体に熱がこもり、また水を飲む機会が減る恐れもある▲熱中症予防の啓発を続ける医師グループによると、熱中症の救急搬送が例年規模になれば、コロナ対応に追われる医療の崩壊危機を招きかねない。むろん熱中症患者の感染リスクもある。ここはがんばって、自力で熱中症を防ぎたい▲マスクを着けていると、のどの渇きを感じにくくなって水分の補給を怠りやすいとの指摘もある。熱中症と感染症双方のリスクから高齢者や子どもたちを守る「振舞水」に、工夫をこらしたいこの夏である。

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