NY州、北部3地域で製造業など再開へ　感染者集中する都市部は対象外

　新型コロナウイルスの感染爆発が起きた米東部ニューヨーク（NY）州のクオモ知事は11日、州内の10地域のうち北部3地域で「空き病床が30％以上」など経済活動の再開に必要な7基準を満たしたと発表した。営業規制の期限である15日以降、製造業や建設業など一部業種について再開が可能になる。一方、感染者が集中する南部のNY市は7基準のうち3基準を満たしておらず、デブラシオ市長は11日、「奇跡が起きない限り、（再開は）6月以降になるだろう」との見通しを示した。

　クオモ知事は、ガーデニング関連の店や造園業、屋外で楽しむドライブイン方式の映画館など、感染リスクの低い事業は州全域で15日から認めると明らかにした。NY州では3月22日以降、必要不可欠な業種を除き全従業員の出勤を禁止している。11日現在で感染者は約33万7000人、死者は約2万1600人に上り、状況は依然として深刻だが、4月中旬から入院患者数などが減少に転じた。