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明日へ・新型コロナ

「コロナで死ねない」 ネットカフェ閉鎖、受け入れ施設閉所 さまよう派遣労働者

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宿泊していたインターネットカフェが休業したため神奈川県の受け入れ施設に身を寄せ、差し入れの缶コーヒーを飲む朝生克也さん。この日の所持金は235円だけだった=横浜市港北区で2020年4月24日、喜屋武真之介撮影

 「野宿も覚悟していた。4月は寒い日も多かったし、凍死していたかもしれない」。派遣労働者の朝生(あさお)克也さん(56)は寝泊まりしていたインターネットカフェが新型コロナウイルス感染拡大の影響で4月11日に休業し、一時受け入れ施設となった神奈川県立武道館(横浜市港北区)に身を寄せた。薄布に囲まれた2メートル四方の空間で簡易ベッドに横たわると、毛布にくるまって寒さをしのいだ――。

 故郷を離れ理容師として10年以上働いたが、離婚してからは職を転々とするように。約2年前から自動車部品の積み込み作業などに派遣されて働き、夜はネットカフェで体を休めた。「自由がきいた」が、貯金はほとんどしてこなかった。その中で、突然「住み家」を失った。「普通じゃない生活を選んだ自分の責任。誰を責めるわけでもない」

 自動車メーカーの生産が停止し、予想よりも早く4月半ばには仕事が途絶えた。知人にお金を借りるまで数日間ほとんど食べられず、差し入れの缶コーヒーで飢えをしのいだこともある。「いつ死んじゃってもいい。ただ、コロナでは死ねない。周りに迷惑はかけられないから」。言葉に、孤独感がにじんだ。

 大型連休明けに再び仕事が入るようになると、閉所された施設を出て、不安定な日常へと戻っていった。

     ◇      ◇     

 私たちの社会や行動を変容させる新型コロナウイルス感染拡大の波。その中で生きる一人一人の姿と声を伝えます。【喜屋武真之介】

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