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SUNDAY LIBRARY

岡崎 武志・評『静かなる太陽』『ページをめくるとジャズが聞こえる』ほか

◆『静かなる太陽』霧島兵庫・著(中央公論新社/税別1850円)

 明治33年に、日本軍が列強と手を結び、中国相手に戦闘したことをご存じか。主役は陸軍中佐・柴五郎。その獅子奮迅たる活躍を描くのが、霧島兵庫の書き下ろし長編『静かなる太陽』だ。

 柴は万延元(1860)年、会津藩士の家に生まれ、やがて戊辰戦争の渦中に屋敷も家族も滅ぼされた。維新後、陸軍に入隊した柴は運命の歯車に巻き込まれる。駐屯した北京の、外国公使館が集まる区域が義和団と清の兵数万に取り囲まれ籠城(ろうじょう)、死闘となった。

 いわゆる「北清事変」に、列強11カ国の先頭に立って、2カ月近くの攻防に勝ち抜いた英雄がこの男。秩序なき烏合(うごう)の衆を率い、強靱(きょうじん)な防御戦闘をなしえたのは、「絆」だと著者は見る。髷(まげ)を切っても彼らはまだ「サムライ」だった。

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