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開沼博・評『遅いインターネット』宇野常寛・著

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スピード重視の情報社会の中で人はどう「自立」していくのか

◆『遅いインターネット』宇野常寛・著(幻冬舎/税別1600円)

 「巧遅は拙速に如(し)かず」という言葉がある。「拙速」という言葉は日常的によく使うものの「巧遅」という言葉はそうでもない。グローバルな資本主義の発展は、速さに大きな価値を置いてきた。それ故の便利さと快適さの中に私たちの日常はある。しかし、ヒトやカネが高度に速く流通するようになった社会の「拙さ」をついてきたのが、新型コロナウイルスの「巧(うま)さ」だった。「拙速すぎやしないか」などという言い回しはよく使われるが、いまこそ、私たちは「巧遅」という言葉を思い返しながら「遅く巧く」もある社会を構想する必要があるのではないか。

 本書は、その名の通り情報の流通が速くなりすぎたインターネットおよびその上にある情報社会を、根本から批評しようとする野心作だ。

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