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コロナ禍の世界的拡大を考える第4弾。「銃・病原菌・鉄」の著書で知られるジャレド・ダイアモンド博士(82)に、人類が今なすべきことを聞いた。【聞き手・ロサンゼルス福永方人】
◆フィンランドは備え、米国は科学を軽んじた 他国での終息が自国を守る。「互助」が必然になる
新型コロナウイルスは、実は特別なウイルスではない。致死率は2%台との指摘もあり、過去に猛威を振るった天然痘の30~50%や、マールブルグ病の70%、流行当初はほぼ100%だったエイズなどと比べて低い。感染力は強いが、むしろやや穏やかなウイルスと言える。
世界中に感染が広がったという意味で今回は1918~19年のインフルエンザ、通称「スペイン風邪」以来の大規模なパンデミック(世界的大流行)となったが、当時との大きな違いは2点ある。まず、世界の人口が当時の約18億人から現在は約77億人と4倍以上に増加したことだ。人口が増えれば、単純に感染者も死者も増える。もう一つは交通網の発達だ。グローバル化が進み、特に飛行機で人々が国を越えて頻繁に移動するように…
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