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社説

コロナと株主総会 ネットで対話の場確保を

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 新型コロナウイルスの感染拡大で、企業の株主総会にも影響が及んでいる。

 大勢の株主が訪れる総会は「3密」になりやすい。このため、入場者数を制限したり、時間を短くしたりする企業が増えている。

 感染防止の観点からやむを得ないとはいえ、企業にとって株主総会は最高の意思決定機関だ。コロナ禍を理由に、株主との対話をおざなりにするようなことがあってはならない。

 とりわけ今年は、多くの企業が業績見通しを示せない中での総会となる。コロナ危機にどう対応するのか、経営者に直接聞きたい株主は多いはずだ。

 企業は、株主の疑問に答える場を確保すべきだ。コロナの脅威が長期化しかねない中、株主の安全を確保しつつ対話の環境を整えようとすれば、ネットの活用が有力な選択肢となる。

 会社法は、株主が特定の場所に集まって開催する総会を想定しているが、ネットの兼用は可能だ。経済産業省は、株主がネット経由で参加できる「バーチャル総会」の手引を公表している。

 しかし、企業の腰は重い。日本取引所グループが4月に行ったアンケート調査では、株主がネットで質問から議決権の行使までできるバーチャル総会を検討している企業は1・4%にとどまった。準備期間が限られる中、セキュリティー対策や質問への対応に手間とコストがかかるからだ。

 これに対し、米国ではネットで完結する総会が広がっている。国内でも、ソフト開発の富士ソフトは3月中旬の株主総会で、ネット経由の議決権行使や電話での質問を受け付けた。感染拡大を受け、1カ月足らずで準備したという。

 出席者が増えれば議論が深まる効果も期待されるし、企業は株主重視の姿勢を示せる。

 課題もある。バーチャル総会での質疑は、事前に募った株主質問から企業が選んで回答する手法が想定される。企業に都合の良い運営にならないよう、実績を積んでルールを作らなければならない。

 企業は株主の利益に加え、従業員や顧客、社会にも配慮する必要がある。経営者と株主が建設的な対話を重ね、企業価値を高める関係を築いてほしい。

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