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政府・与党は18日、検事総長や検事長らの定年延長を可能にする検察庁法改正案について、今国会での成立を見送る調整を始めた。野党や世論の批判が強まる中で、採決を強行することは困難とみている。安倍晋三首相は近く、与党幹部らと協議し、最終判断する見通しだ。
採決を強行すれば、早期成立を目指す第2次補正予算案など今後の国会審議に悪影響を与えることに加え、世論の反発が一層拡大することを警戒したとみられる。改正案を週内に衆院通過させる構えだったが、衆院内閣委員会での採決は今国会で行わない方向だ。
改正案は、検事総長、最高検次長検事、高検検事長は内閣の判断で最長3年、定年を延長できる特例規定を新設。国家公務員の定年を65歳に引き上げる国家公務員法改正案などと一本化した「束ね法案」として国会提出された。施行は2022年4月1日。
立憲民主党など野党は特例規定の削除や、束ね法案からの検察庁法改正案の切り離しを求めている。今年1月に閣議決定された黒川弘務・東京高検検事長(63)の定年延長に関しては「根拠を後付けでつくり、正当化するための法改正だ」と指摘。政権が検察幹部の定年延長を左右することによって「検察人事を恣意(しい)的に行うことにつながる」と批判を強めていた。
政府はこれに対し、改正案と黒川氏の人事は無関係だと反論。首相は14日の記者会見で「恣意的な人事が行われることは全くないと断言したい」と強調していた。
野党は衆院内閣委の審議で、政府が検察幹部の定年延長を認める場合の「基準」について、明確な答弁をしないことなどを問題視し、法案を担当する武田良太行政改革担当相の不信任決議案を15日に提出し、徹底抗戦の構えを見せている。
改正案を巡っては、反対するツイッターへの投稿が俳優など著名人を含めて大きく広がったほか、元検事総長ら検察OBが15日に反対する意見書を法務省に提出するなど、世論の反発も強まっている。新型コロナウイルスの感染拡大が続く中での法改正は「火事場泥棒だ」との批判も出ている。政府に対しては、新型コロナへの対策が「後手に回った」といった不満も根強い。野党や世論の反対を押し切っての採決強行は、政権への痛手が大きいとの判断に傾いたとみられる。【佐野格、東久保逸夫】
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