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ラマダン明けの祝祭にらみコロナ対策 マスク義務化 外出禁止令も イスラム諸国

ショッピングモールで人との距離を保ち、列に並ぶ人々=サウジアラビアの首都リヤドで5月2日、ロイター

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 イスラム教の断食月(ラマダン)が23日に終了するのを前に、イスラム諸国が新型コロナウイルス対策を巡って揺れている。ラマダン明けにある祝祭には大勢の人出が見込まれ、感染拡大の懸念があるからだ。一方、長引く外出規制に市民からは不満の声が上がり始めており、各国は難しいかじ取りを迫られている。【真野森作、武内彩】

 新型コロナの感染拡大に歯止めがかからない中東諸国では、「イード」と呼ばれるラマダン明けの祝祭をにらみ、外出禁止令などの規制を再び強化する動きが相次ぐ。「イード」では例年、神(アラー)に感謝するための礼拝や、親族や友人らと集うため外出する機会が増えるからだ。

 ロイター通信によると、サウジアラビア内務省は12日、ラマダン明けから5日間、全国で24時間の外出禁止令を実施すると発表した。サウジはラマダン中、昼間の外出や商店の営業を許可していたが、低所得の出稼ぎ労働者を中心に感染者が1日数千人単位で増加し、引き締めに転じた。

 エジプト政府も17日、夜間外出禁止令の開始時間を24日から6日間、午後5時に設定した。ラマダン中と比べて4時間の繰り上げとなり、商店も営業を禁じられる。エジプトのマドブリ首相は「イードの祝祭には人々が集う習わしなので、今回は感染拡大を抑えるためにこうした手段をとる」と国民に理解を求めた。ただ、6月中旬からはスポーツクラブやレストラン、モスク(イスラム教礼拝所)などの段階的再開を検討しているという。

 一方、ペルシャ湾岸に位置する小国のクウェートとカタールの政府は17日、それぞれマスク着用に関する厳格な罰則を発表した。

 マスクを着けずに外出した場合、カタールでは最長3年の禁錮刑か590万円相当の罰金、クウェートでは最長3カ月の禁錮刑か最大170万円相当の罰金を科す。

マレーシアやインドネシア、対策緩和を始める

断食明けの食事を受け取るため、人との距離を保って列に並ぶ人々=インドネシアの首都ジャカルタで5月13日、AP

 一方、マレーシアやインドネシアでは5月に入り、新型コロナ対策の緩和を始めた。ラマダン中にモスクでの集団礼拝が禁止されるなど、規制の長期化に対して市民の不満が高まっているためだ。

 イスラム教を国教とするマレーシアでは15日から、モスクでの30人以下の集団礼拝を許可した。ロイター通信によると、首都クアラルンプールではマスクを着けた信者が、通常よりも距離をとった形で集団礼拝を再開した。ズルキフリ首相府相(宗教担当)は「イスラム教は礼拝をモスクで行うよう限定しているわけではないが、精神的な影響は大きい」と緩和を歓迎する。マレーシアでは4月中旬以降、新規感染者数が2桁の日が続き、感染の勢いが鈍化していることもモスクの再開を後押しした。

インドネシアのスカルノ・ハッタ国際空港で、荷物を手に列に並ぶ人々=ジャカルタ近郊で5月14日、ロイター

 世界最大のイスラム教徒を抱えるインドネシアは5月7日、国内線の旅客便運航を一部再開した。政府は4月下旬、都市部から地方への感染拡大を防ぐため、ラマダンやラマダン明けの大祭(レバラン)に合わせた帰省を禁止し、旅客便の運行も中止。だが、経済界などから要請があり、規制を緩和した。

 航空便の利用者は医療関係者など一部の業種に従事する市民に限り、健康証明書などの提示も義務付けた。だがジャカルタ近郊の空港には、搭乗客で長蛇の列ができる状態となっている。地元メディアによると、不正に搭乗するため健康証明書の売買も起きているという。

 インドネシアでは連日500人前後の新たな感染が確認されており、ジョコ大統領は18日、「帰省の禁止に変わりはなく、政府は国軍や警察の協力のもとで、ラマダン明けの人の移動に注意している」と強調した。

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