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中国のPM2.5濃度一時大幅低下 日本も好転「3月顕著」 コロナによる経済停滞影響

晴れ渡った今年3月の福岡市上空=2020年3月6日、本社ヘリから須賀川理撮影

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 新型コロナウイルスが最初に流行した中国で、大気汚染につながる大気中の微小粒子状物質「PM2・5」の濃度が一時大幅に下がり、大陸からの飛来物質の影響を受けやすい九州北部や西日本の日本海側でも濃度が低下していたことが、各地の測定結果から明らかになった。感染拡大に伴う中国国内の経済活動の停滞や移動の制限などが影響した。

2020年3月と19年3月のPM2.5の月平均濃度

 PM2・5は大気中に浮遊する直径2・5マイクロメートル以下の粒子状物質で、吸い込むと肺の奥深くまで入りやすく、呼吸器系や循環器系への影響が懸念されている。日本国内の基準では、1日平均で1立方メートルあたり35マイクログラムを超すと呼吸器系疾患などがある人は注意が必要だ。

PM2・5などの影響で白くかすむ福岡市内。中央右は福岡タワー=福岡市早良区百道浜で2014年3月19日午前10時7分、本社ヘリから野田武撮影

 発生源は工場のばい煙や自動車の排出ガス、黄砂など多岐にわたり、中国では石炭を暖房などに使う冬から春にかけて濃度が高くなる。だが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う移動制限や工場の操業停止などで経済活動が停滞した今年は、2月以降PM2・5の濃度が低下。在中国米国大使館が公表している測定結果によると、上海の2月の濃度(1カ月の平均)は29・5マイクログラムで前年同月比37%減だった。3月は同55%減の23・9マイクログラムと減少幅がさらに拡大。北京の3月の濃度も34・1マイクログラムと35%減った。

 九州北部をはじめ、大陸に近い日本海側の測定局でも、3月の濃度が▽福岡市西区14・1マイクログラム(前年同月比23%減)▽山口県萩市8・3マイクログラム(同32%減)▽島根県益田市8・7マイクログラム(同28%減)――と軒並み低下。より大陸に近く、日本国内の都市の影響も受けにくい長崎県の離島の壱岐や対馬、五島(福江島)は38~46%減とさらに減少幅が大きかった。

 九州大応用力学研究所の鵜野伊津志(いつし)教授(環境気象学)らの研究によると、福岡のPM2・5濃度の約6割は中国由来で、中国での濃度が20%低下した場合、福岡の年平均濃度は約12%減少する。鵜野教授は「中国国内の2、3月の濃度低下は経済活動の停滞による影響が大きい。中国の濃度低下による日本への影響は2月から見られ、3月には顕著になった」と分析している。【山崎あずさ】

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