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板挟みで「心がおかしくなりそう」 給付金窓口で矢面に立つ派遣職員の叫び

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国から自治体への通達を手に特別定額給付金相談窓口の状況を説明する女性=大島祥平撮影
国から自治体への通達を手に特別定額給付金相談窓口の状況を説明する女性=大島祥平撮影

 新型コロナウイルスでさまざまな不安が広がる中、人々の敵意や不満が顕在化している。いつの世も、そのはけ口となるのは立場の弱い人だ。関東地方の自治体で、1人一律10万円の特別定額給付金相談窓口で派遣職員として働く50代の女性は、住民からの苦情や攻撃的言動と、行政側の「やる気のなさ」の板挟みで疲弊しているという。「役場の最前線で『批判』の矢面に立たされている非正規雇用職員の実態を知ってほしい」と毎日新聞に証言した。

 その自治体で特別定額給付金の「相談窓口」が設置されたのは、小さな会議室。「申し訳ございません」。2列に並んだ長机に置かれた電話に向かい、派遣職員数人が謝り続ける声が響く。換気のため開けている窓から日差しは降り注ぐが、部屋の雰囲気は暗い。

 女性はフリーランスで仕事をする個人事業主として長年働きながら、非正規雇用の派遣労働者として自治体などでも仕事をしてきた。だが、新型コロナウイルス感染拡大により本来の仕事が激減。人材派遣会社の紹介を受け、5月1日からこの自治体の給付金対応窓口で働き始めた。

問答集には「準備中」、職員は「忙しいふり」

 驚い…

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