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ぶんかのミカタ

本を開いて遠い世界へ/中 小田実ら名ガイドの導き=生命科学者・仲野徹

2度目のラダックへの旅で訪れたサクティ村近郊、標高4000メートル付近。チベット医の男性とともに薬草を摘んだ=2019年8月、筆者撮影

 遠い世界といえば、フォークグループ「五つの赤い風船」の名曲「遠い世界に」を思い出す。半世紀近く前、高校生時代のキャンプファイアでは定番の曲だった。そんな年ごろに読んだ初めての旅の本が小田実の『何でも見てやろう』(講談社文庫)だ。

 小田がフルブライト基金の奨学金をもらい、1958(昭和33)年9月から1年間ハーバード大学で過ごした後、ヨーロッパ経由で日本へ帰る世界一周の記録。大西洋航路の船賃とオスロからアジア経由で帰国するための航空券を払った残りが200ドル。それで半年ほどの旅をしたのだというのだから、ずいぶん昔とはいえ超貧乏旅行だ。

 「何でも見てやろう」「まあなんとかなるやろ」という大阪人的な精神に満ちた本、小田の人懐っこさがあちこちに溢(あふ)れている。この本を読んだのは、確か、現代国語の教科書に載っていたのがきっかけだった。

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