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今週の本棚・なつかしい一冊

藤原帰一・選 『あなたと原爆 オーウェル評論集』=ジョージ・オーウェル著、秋元孝文・訳

『あなたと原爆 オーウェル評論集』

 (光文社古典新訳文庫・968円)

 40年間、ジョージ・オーウェルを読んで生きてきた。

 オーウェルには、共産主義を批判した人だというイメージがあった。代表作は、人間に代わって動物が主人となった農場にロシア革命をなぞらえた『動物農場』、そして全体主義の支配する世界を描く『一九八四年』。学生運動よりも後の世代の私は、オーウェルの全体主義批判に古風なものしか感じなかった。

 その印象が変わったのは、英領ビルマ(ミャンマー)で警察に勤めていた時の経験を踏まえた初期のエッセイ、「象を撃つ」だ。象が市場で暴れている、なんとかしてほしいと求められた「私」が現場に駆けつける。着いたとき象はもう静かになっていたので、撃つまでもないと考えるが、周りの人々は警察官が象を撃つことを期待している。群衆の期待、あるいは圧力に屈した「私」は、象を撃ってしまう。

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