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岩間陽子・評 『「発達障害」とされる外国人の子どもたち』=金春喜・著

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『「発達障害」とされる外国人の子どもたち』
『「発達障害」とされる外国人の子どもたち』

 ◆金春喜・著(キンチュニ)

 (明石書店・2420円)

二人の男子が映す高校教育の硬直性

 日本で暮らす外国人児童は、年々増加し続けている。受け入れ態勢が十分でないことは、従来から指摘されてきたが、本書がユニークなのは、困難を抱える外国人児童が、「発達障害」の診断を受けて、特別支援教育に取り込まれるという事態が起きていることを指摘したことである。

 実は私の子どもも小学校低学年の頃、とある外国の学校で「アスペルガーではないか」と言われたことがある。言葉の通じない異文化の環境に放り込まれて、適応障害を起こしてしまった。ボタンの掛け違いが重なり、学校で暴れたり、逃走して警察に保護されたりするような状況になった時、教頭の口から出た言葉が、「発達障害」だった。最終的にうちの場合は、「アスペルガーではない」という結論が出たが、当時感じたのは、メンタル…

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