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藤原帰一の映画愛

昔々、アナトリアで 夜と陽、表現狂いなく 生のありかた考える

 映画は映画館で見る方が絶対いいに決まっている。その当たり前の原則を確認したうえで申し上げますが、日本の映画館では上映されなかったので、DVDや動画配信でしか見ることのできない映画もあります。

 今回ご紹介する「昔々、アナトリアで」もそのひとつ。ヌリ・ビルゲ・ジェイランは、この人の映画なら見なくちゃという監督でして、「雪の轍(わだち)」でカンヌ国際映画祭の最高賞パルム・ドールを受賞しました。その前作に当たるこの作品もカンヌでグランプリを受賞したんですが、これまで日本では劇場未公開。掘り出しものを見る期待でいっぱいです。

 とはいえ、公開されなかった理由がわかる気もします。だってこの映画、始まってから50分余りの間、アナトリアの荒れ地を日没から夜中まで、車3台があてもなく行くだけなんです。

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