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アフリカの感染10万人超え 新型コロナ マラリアやエイズ対策へ影響懸念

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ヨハネスブルクで市民を検温する南アフリカ軍の軍人=2020年5月20日、AP
ヨハネスブルクで市民を検温する南アフリカ軍の軍人=2020年5月20日、AP

 アフリカで新型コロナウイルスの感染拡大が続いている。感染者は最近では1日3000人超のペースで増加し、10万人を突破。欧米諸国のような爆発的な感染には至っていないが、元々医療体制が貧弱な上、マラリアやエイズといった従来の感染症対策が後手に回る懸念も出ている。

 感染者はアフリカ全土に広がっており、アフリカ連合(AU)の集計(24日時点)では計10万7412人、死者は3246人に上る。最多は南アフリカで2万1343人(死者407人)。感染が早期に始まったほか、医療水準が比較的高く、PCR検査の実施数が多いことが背景にある。

 エジプトも感染者が1万人を超え、アルジェリア▽ナイジェリア▽モロッコなどが続く。ロイター通信によると、内戦の影響が続く南スーダンでは、5月中旬に約3万人が暮らす避難民キャンプで2人の感染を確認。人口密度が高いキャンプで今後、爆発的に感染が広がる恐れがある。

 ただ経済への影響も考慮し、外出や行動の制限を緩める動きも出始めている。南アフリカは5月1日から外出規制を一部緩和。ナイジェリアも4日に最大都市ラゴスなどのロックダウン(都市封鎖)を緩和した。地元メディアによると一時なくなっていた交通渋滞が復活したという。

 一方、アフリカで毎年多くの死者を出しているマラリアやエイズ対策への影響が懸念されている。新型コロナの影響で人や物の移動が制限されると、薬や資材の配布が遅れ、十分な治療が受けられなくなる恐れがある。国連は最悪の場合、アフリカのサハラ砂漠以南の地域で、マラリアによる死者は今年、76万9000人に達し、2018年より倍増するとの推計を公表。エイズについても同地域で死者が最大50万人増えるとの見通しを示している。

 また、貧弱な…

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