特集

新型コロナウイルス

新型コロナウイルスのニュース、国内での感染状況を報告します。

特集一覧

「新冷戦」米中、激化する対立 コロナ対応、人権問題…周辺国も巻き込み

  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷
記者会見する中国の王毅国務委員兼外相=北京で8日、AP
記者会見する中国の王毅国務委員兼外相=北京で8日、AP

 全国人民代表大会(全人代=国会)に合わせて北京で記者会見した中国の王毅国務委員(副首相級)兼外相は、米国を念頭に「『政治ウイルス』が拡散し、あらゆる機会に中国を攻撃している」と強調した。一方、トランプ米政権は新型コロナウイルス対応で対中責任論を強め、野党・民主党も香港問題などで中国を批判。米国の対中感情は悪化し、米中の「新冷戦」の懸念は高まるばかりだ。

米国の孤立図る中国 アジア・欧州は警戒

 「中国は重大な犠牲を払い、最短時間で感染ルートを断った。中国の行動は全世界に公開されていた」。王氏は会見で感染拡大の責任を問う声に強く反発した。米国内でウイルス対策を巡る対中賠償請求訴訟を提起する動きに「今日の中国は100年前の中国ではない。自ら恥を招くだけだ」と警告。自国の主権や権益を守る意思を強く示した。

 王氏は「ウイルス起源の問題を米国は政治化している」と批判し、中国の責任と関連付けるトランプ政権の主張を「うそ」や「デマ」と断じた。国際調査の受け入れ条件として▽米国の影響を排除した公正性の確保▽世界保健機関(WHO)主導で中国に特定しない世界規模での調査▽現状は感染対策を優先課題とする――を挙げ、当面、調査に応じない考えも改めて示した。

 王氏は約150カ国にマスクなどを提供した支援外交の成果を強調し、改めてWHOを中心とする国際協調を重視する考えを示した。さらに王氏は「WHOは特定の国に奉仕したり、金を多く出した国に屈服したりすべきではない」と述べ、米国が拠出金停止をちらつかせる手法を批判。国内事情を優先する米国を孤立させる狙いがあるとみられる。

 一方で、中国は米国の対中批判や香港や台湾問題への介入に反発しつつ、今後の経済立て直しのため決定的な対立を避けたいのが本音とみられる。王氏は「米中が戦えば共に傷つくだけだ。世界中が中米両大国の協調した対応を望んでいる」と歩み寄りも呼びかけた。

 米国を除く対外政策については、王氏は日本を含めて感染対策や経済回復を巡る連携強化に意欲を示した。近年、中国外交は米国に対抗する形で周辺国や欧州との関係を重視している。

 ただ、会見では東南アジアや欧州の記者からも中国の高圧的な外交姿勢をただす質問が相次ぎ、中国に対する…

この記事は有料記事です。

残り1150文字(全文2086文字)

【新型コロナウイルス】

時系列で見る

次に読みたい

あわせて読みたい

この記事の特集・連載
すべて見る

注目の特集