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「北海道・北東北の縄文遺跡群」世界遺産登録に暗雲 コロナで現地調査実施に不安

函館市の大船遺跡。緊急事態宣言中で来場者はほぼいない=2020年5月20日、真貝恒平撮影

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 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、「北海道・北東北の縄文遺跡群」が目指す2021年の世界文化遺産登録に暗雲が漂っている。道によると、登録に向けた審査である国連教育科学文化機関(ユネスコ)による諮問機関「国際記念物遺跡会議」(イコモス)の現地調査が今秋に予定されているが、実施できるか不透明で、関係者の間では不安が広がっている。道や自治体は「粛々と準備を進めるしかない」としているが、登録を後押しする活動も関係施設の休館や自粛で停滞している。【真貝恒平】

 北海道・北東北の縄文遺跡群は、青森県の国内最大級の縄文集落跡「三内丸山遺跡」など4道県の17遺跡で構成。1万年以上前から定住し採集、漁労、狩猟の暮らしや祭祀(さいし)などの文化を伝える内容で、道内は函館市の大船、垣ノ島両遺跡、千歳市のキウス周堤墓群、伊達市の北黄金貝塚、洞爺湖町の入江、高砂両貝塚の6遺跡が対象。

 函館市の大船遺跡では、屋外の遺跡は見学できるが、展示物のある管理棟内は感染防止のため、現在は閉館している。市文化財課の長谷山裕一課長は「ホップ、ステップ、ジャンプと段階的に機運を盛り上げようと計画していたが、思うように情報発信できないのが残念」と表情を曇らす。

 鈴木直道知事は19年7月に国内推薦候補に選ばれて以降、民族共生象徴空間(ウポポイ)の開業と並んで、「世界と北海道が直接つながるチャンス」と位置づけ、登録に全力で取り組むことを強調してきた。しかし、3月に予定していた専門家による講演会が中止となるなど、PR活動は2月以降、停滞。インバウンド(訪日外国人客)取り込みを狙った道の観光戦略は大きく狂った。

 道文化振興課縄文世界遺産推進室の島村哲也主幹は「秋に予定されているイコモスの現地調査では海外の専門家が来ることになるが、海外との往来がその頃に可能なのか見通しが立たない。中止や延期の連絡は現時点ではないので粛々と準備を進めていくしかない」と話す。

 コロナ禍が続けば、登録を後押しする機運の盛り上げも課題となる。島村主幹は「イベントなどの相次ぐ中止で関心が薄れてしまうのが心配。ネットなどを活用して効果的なPRを考えていきたい」と、情報発信の新たな方法を模索する。

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