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日田彦山線BRT化 福岡・東峰村長が態度保留 住民も批判噴出 知事説明会

あいさつを終え別れる福岡県の小川洋知事(右)と東峰村の渋谷博昭村長=福岡県東峰村で2020年5月24日午後1時28分、田鍋公也撮影

 2017年の九州北部豪雨で被災し、一部区間で不通が続くJR日田彦山線(北九州市―大分県日田市)を巡り、福岡県の小川洋知事は24日、沿線の同県東峰村を訪問。村が求めてきた鉄道の復旧を断念する考えを伝え、JR九州が提案したバス高速輸送システム(BRT)のバス専用道区間を延伸する新たな案を住民に説明した。鉄道復旧を望む住民からは批判が相次ぎ、渋谷博昭村長は新案への態度を保留した。

 BRTはバスの専用道やレーンを整備して走らせることで定時性などを確保するシステムで、鉄道より低コストで導入できる。JR九州案は、線路を取り除き整備する専用道区間を彦山(福岡県添田町)―筑前岩屋(東峰村)の7・9キロとし、残りは一般道を使うとしていた。新案は東峰村と日田市の境にある宝珠山駅まで6・2キロ延伸し、村内はすべて専用道になる。

 JR九州は鉄道復旧の条件として求める鉄道設備の維持費を年間1・6億円と試算し、沿線自治体に負担を求めていた。小川知事は説明会で、財政支援が困難なことなどを断念の理由に挙げ「ここまで時間がかかったこと、鉄道復旧ができなかったことは私の力不足」と陳謝した。一方で、新案では村が重視する学生の通学の定時性などが確保できることや、村の観光名所であるアーチ橋「めがね橋」が専用道区間に入り観光資源を生かせることを強調。「了解をいただければ先頭に立ってJR九州と協議する」と理解を求めた。

 しかし、鉄道復旧を求める住民からは反発が相次ぎ、渋谷村長は終了後に「住民の思いを知事に分かっていただけたと思う」と語った。一方で新案への態度は示さず「知事が鉄道の復旧断念を明言したことは大変重い。(村の考え方は)議会や住民の代表らと相談して決めたい」と述べるにとどめた。【吉住遊、石田宗久、平塚雄太、桑原省爾】

 「鉄道復旧断念は死刑宣告」「なぜ住民とともにJRと交渉してくれないのか」――。24日に村民センターであった説明会。参加した住民約120人からは異論が噴出し、小川知事のBRT案を支持する声は出なかった。

 この日の説明会で住民からは「生活、観光、未来のための鉄道を残してほしい」などの意見が相次いだ。鉄道復旧を求め、村の人口の9倍になる約1万8000人分の署名を集めたという住民団体の片岡拓之代表は取…

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