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余録

清少納言は自分のゴシップ好きを…

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 清少納言(せいしょうなごん)は自分のゴシップ好きをあっけらかんと枕草子(まくらのそうし)に書いた。「人のうわさをすると怒る人がいるのは、わけが分からない。……わが身を差し置いて言う他人の悪口や批評ほど言いたいものは他にあろうか」▲ただ本人の耳に入って恨まれるのは面白くないというから、まあ勝手な話である。後の世には、わが身を差し置いて匿名で他人に悪口の矢を浴びせられる仕掛けができる。そう聞いたら、平安の才女はその恐ろしさに気づいたろうか▲先日急死した女子プロレスラーの木村花(きむら・はな)さんがネットで中傷されていた問題が波紋を広げている。会員制交流サイト(SNS)の事業者団体は緊急声明を出し、侮辱を意図した投稿者にはサービス利用停止措置を取るなどと表明した▲出演したテレビ番組での発言について「SNSいじめ」「SNSリンチ」ともいわれる激しいバッシングを受けていた木村さんだった。その痛ましさに、ネットでの誹謗(ひぼう)中傷の規制強化を求める声がにわかに高まったのも無理はない▲さっそく国会では与野党が中傷対策のルール化の検討を始め、総務相は発信者の情報開示をめぐる制度改正に言及した。ただ匿名発言も含め、事は表現の自由にかかわる。ここは諸外国の例もふまえた周到な論議を省いてはなるまい▲「呪(のろ)いはヒヨコのようにねぐらに戻る」とは英語のことわざだ。他人を呪う言葉は自分に返ってくるとの意味で、ヒヨコのたとえに意表を突かれる。SNSで呪いの言葉を発する前に思い出してほしい。

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