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今週の気持ちは「30年後の報告」

 「女・男の気持ち」(2020年5月21~27日、東京・大阪・西部3本社版計19本)から選んだ「今週の気持ち」は、大阪本社版23日掲載の投稿です。

  ◆  ◆

<今週の気持ち>

 30年後の報告

 大阪府守口市・大井戸美枝子さん(主婦・67歳)

 「暗いニュースばかりの日々の中で、こんなにうれしい話が聞けるなんて」

 何人もの人が異口同音に喜んでくれました。次男の結婚が決まったことを報告したのです。この報告ができるのはいつのことやらと、長い間、気をもんできました。そして、その時がきたら、この「女の気持ち」欄にも報告しなければ、と思っていました。

 30年前。弟が若くして妻を亡くし、生まれたばかりの子を私たち夫婦に託して、一人上京したこと。その後再婚して新しい家族を持ったことをつづって掲載していただきました。その子が次男です。

 思えばあの頃、30年先どころか、10年先、いえ1年先すらも見通せていませんでした。うれしいことも、悲しいことも、その知らせはいつも突然やってくるのです。

 私はその度に右往左往し、周りの人たちに助けられながら、なんとか前に進んできたのです。

 この30年の月日は、私に二つのことを教えてくれました。悲しみは決して消え去るものではなく、いつまでも心に残っているものだということ。けれども、それを心の奥深くに閉じ込めて、毎日誠実に暮らしていれば、いつか幸せの種になって、目の前に現れるのだということです。

 それはあたかも、海の底の貝が、異物を核に、長い時をかけて美しい真珠を育むようなものかもしれません。

  ◆  ◆

<担当記者より>

 30年前の1990年7月13日、「父親になった弟」と題した大井戸さんの投稿が大阪本社版の「女の気持ち」に掲載されました。それを読むと、弟さんが前妻を亡くしたのは掲載時から5年前、現在から振り返れば35年前になります。その投稿で大井戸さんは次のようにつづっています。

 (前略)弟はその後、再婚しました。そして、昨年の暮れ、かわいいお嫁さんとの間に男の子が生まれました。(中略)五年前、私の腕の中でミルクを飲んでいた弟の子はすっかり大きくなって、私を「おかあさん」、主人を「おとうさん」と呼ぶようになりました。(中略)この子も、やっと本当の父親になれた弟も、力強く「幸せへの道」を歩き続けてくれることを、心から願っています。

 今回の投稿を一読したとき、どれだけのご苦労があったことかと、長い歳月を思いました。私の周りでも、大井戸さんご夫妻の器の大きさに頭が下がるという声が聞かれました。30年前の投稿にあった「幸せへの道」が開き、心からよかったと思いました。

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