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蔵出し!とくしま〝宝もの〟展

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博物館学芸員イチオシ/13 細川成之書状 娘の死悼む、中世の武将 /徳島

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細川成之の直筆。勢いのある文字で書かれている。文面はとても丁重で、宿坊手配への感謝の気持ちが表現されている。日付(左から2行目)の下には、「成之」との署名と花押(サイン)がある=徳島県立博物館提供
細川成之の直筆。勢いのある文字で書かれている。文面はとても丁重で、宿坊手配への感謝の気持ちが表現されている。日付(左から2行目)の下には、「成之」との署名と花押(サイン)がある=徳島県立博物館提供

 新型コロナウイルス感染症の流行により気の滅入(めい)るこの頃、江戸時代に疫病を予言すると信じられたアマビエという妖怪がブームとなっています。これに限ったことではありませんが、日本人は古くから、信仰に頼り、幸福や救済を得ようとしてきました。歴史を見る上で信仰は重要な要素といえるため、県立博物館では、近世以前を中心として、まじないや四国遍路など、幅広く信仰に関する資料を収集し、研究や展示に活用しています。

 ここに取り上げた「細川成之(しげゆき)書状」は、県指定有形文化財「細川成之書跡」のうちの1点で、中世の武将の信仰に関する資料です。成之(1434~1511年)は、室町時代に阿波国守護を務めた武将で、室町幕府で勢力を持った細川氏一門の重鎮であるとともに、和歌や書をたしなむ面もありました。その成之が高野山妙音院を宿坊として手配してもらった礼を述べたのが、この書状です。娘の死を悼んで高野山に参った時の…

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