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(角川書店・1870円)
サガレンはサハリン。かつて日本領だった時には樺太(からふと)と呼ばれていた島で今はロシア領。
前半は現代サハリンの紀行である。もっぱら鉄道を使う旅で、なかなか冒険っぽいし、郊外の風景や町の景観の描写がいい。
しかしこの本の価値は後半の宮沢賢治の詩の深い読みにある。一九二三年、彼は花巻農学校の教え子の就職を斡旋(あっせん)するために樺太に渡った。愛する妹トシが二十…
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