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本との出会いで自分がちょっとずつ変わっていく 乃木坂46・高山一実さん

「乃木坂46」メンバーの高山一実さん=山口宏之さん撮影

 アイドルグループ「乃木坂46」のメンバーとしてステージに立つほか、テレビのバラエティー番組でも人気の高山一実さん(26)。2018年には初の小説『トラペジウム』(KADOKAWA)を刊行し、作家デビューを果たした。アイドルと作家という二つの顔を持つ高山さんに、小説執筆時のエピソードや、新型コロナウイルス禍の今こそお薦めする本などについて、オンラインでインタビューした。【聞き手・屋代尚則】

 ――小説『トラペジウム』は、2016~18年に雑誌『ダ・ヴィンチ』(KADOKAWA)で連載されました。連載時を振り返ってみていかがですか。

 ◆主人公の女子高校生、東(あずま)ゆうをはじめ、キャラクターの人物像は浮かんでいましたが、物語の結末は自分の中でも見えていない「見切り発車」の状態で始めました。主人公にはアイドルになるという夢があって「夢にたどりつくにはどうすればいいか」を考えていましたが、私は「物語をこういう展開にするには、どう書けばいいか」と、主人公と一緒に考え続けていました。時には、ライブのリハーサルの合間に書いていたことも。執筆中は、自暴自棄になりかけたこともありました。単行本の発売前は、どんな反響がくるのか、楽しみというより不安でいっぱいでしたね。

 ――現在まで数十万部刊行のヒット作になりました。

 ◆ありがたいです。ファンレターや本の「お渡し会」などで本の感想をいただいてきましたが、「読書は苦手だったけれど、初めて読み通すことができました」「この本を機に他の本も読みたくなりました」との声もあって、うれしかったですね。本を機に私のことを知って「アイドルとしての高山さんも応援したくなった」という声も。こんなにも読者の皆さんの温かい思いに触れられるなんて。こんな幸せが待っていると知っていたら、もっと楽しく書けていたかもしれません。

 ――高山さん自身の読書体験は。

 ◆本の魅力に気付いたのは、ちょっと遅くて高校生の頃。放課後を、本を読む時間に充てていました。印象に残っているのが、作家の湊かなえさんの小説『告白』(双葉社)と『少女』(単行本は早川書房、文庫は双葉文庫)。『少女』には剣道部にいた女の子が出てきますが、私自身も幼い頃から剣道をやっていて、自分とその子を重ねて読みました。ミステリーの要素もあって、先が読めない展開。本の魅力が1冊にすべて詰まっていると感じました。以来…

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屋代尚則

2002年入社。東京本社情報編成総センター、大阪本社学芸部などを経て、東京本社学芸部。毎週土曜朝刊の「今週の本棚」(書評ページ)の編集や放送分野などの取材を担当。

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