「完売するまで閉めない」洋菓子店が閉店 奈良市の「にこにこ庵」

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支えてくれた顧客への感謝を語る店主の木村洋司さん=奈良市東紀寺町で、高橋智子撮影
支えてくれた顧客への感謝を語る店主の木村洋司さん=奈良市東紀寺町で、高橋智子撮影

 「完売するまで店を閉めない洋菓子店」として話題となった奈良市東紀寺町の「にこにこ庵」が31日で閉店する。店主の木村洋司さん(56)が4月上旬にツイッターで予告すると、1000件を超える反響や閉店を惜しむメッセージが寄せられた。

 木村さんは15年前、「お客様に笑顔でケーキを食べてほしい」と「にこにこ庵」をオープン。ケーキが売れ残ると「食べられるケーキを捨てるのはもったいない」と、深夜や朝まで店を開けて販売するようになった。すると夕方以降に「今、何がある?」と問い合わせの電話が増え、10年ほど前からツイッターでケーキの残数を発信し始めた。

 「にこにこ庵」のツイッターはフォロワーと木村さんの交流の場となった。「今日は終了しました」と発信すれば「お疲れ様です」「ゆっくり休んでくださいね」など、温かいメッセージが返ってきた。木村さんは「いつも気に掛けてもらい、励まされた」と感謝する。

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