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異変のシグナル

住民の石綿被害、今なお突然に

自宅前で遊ぶ1歳ごろの松井絵里さん。砂いじりが好きで、幼少期は工場付近で石綿の粉じんと見られる白い粉を集めていた=本人提供

 <くらしナビ・環境>

 吸い込むと数十年の潜伏期間を経て中皮腫や肺がんなどを引き起こすため、「静かな時限爆弾」と呼ばれるアスベスト(石綿)。幼少期に石綿を扱う工場近くに住んでいた人が、成人になって異変が見つかるケースが後を絶たない。

 ●発症まで被害に気付かず

 「石綿のことが周知されていれば、手遅れにならずに済んだかもしれない」。石綿が原因で肺を包む胸膜にできるがん「胸膜中皮腫」を発症した松井絵里さん(51)=さいたま市中央区=の自宅から約200メートル先には、かつて石綿を含むセメント管の製造工場があった。今も複雑な気持ちでその跡地を見つめる。

 工場は1933年から82年まで稼働した。当時は近くの空き地にセメント管が積み上げられ、周辺の道路にはキラキラした白い粉がたくさん落ちており、幼少期には友人とその粉を素手で集めて遊んだ。石綿の粉じんだったとみられるが、石綿だとは知らされていなかった。中皮腫と診断されるまで、工場の存在すら覚えていなかった。

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