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「勤労学生への差別、切り捨て」給付金支給で留学生だけに求められる成績条件の冷淡

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日本語の勉強に打ち込むトゥプシン・バットセンゲルさん=千葉県成田市で2020年5月26日、中村聡也撮影
日本語の勉強に打ち込むトゥプシン・バットセンゲルさん=千葉県成田市で2020年5月26日、中村聡也撮影

 新型コロナウイルスの感染拡大による雇用情勢の悪化で、外国人留学生が苦境にあえいでいる。収入が途絶え、学費などが支払えない学生が続出しているためだ。政府は困窮した学生に対する現金給付制度を始めたが、留学生は成績などの条件をクリアする必要がある。専門家からは「留学生への差別であり、切り捨てだ」との声が上がる。

 「5月のアルバイト収入は8000円ほどです」。千葉県成田市の集合住宅で暮らすモンゴル国籍のトゥプシン・バットセンゲルさん(20)は、深いため息をついた。新型コロナによる航空需要の減少で、4月から成田空港での機内清掃のアルバイトが激減。毎月10万円以上稼ぎ、家賃や学費に充てていたバイト代はほぼなくなった。日本に住む全ての人に一律10万円を支給する「特別定額給付金」は振り込まれたが、1カ月分のバイト代にしかならない。

 現在、他のモンゴル人学生ら2人と共同生活しているが、貯金を取り崩す日々だ。日本語学校での授業は6月から再開されたが、秋以降の学費約30万円を支払う当てはない。「日本で建築家になる夢をかなえるために頑張ってきたのに、今後どうすればいいのか」と不安な表情を浮かべる。

 政府は5月19日、経済的に困窮する学生に10万~20万円の現金を支給する「学生支援緊急給付金」の創設を決めた。財源は530億円で対象は大学や専門学校など約4700校。文部科学省は「必要な人に行き渡る予算を確保した」と主張する。

 だが、専門家は政府の制度を非難する。給付金を受け取るため、留学生は、日本人学生には必ずしも必要ない成績や出席率などの条件を満たさなければならないからだ。成績では上位3割に入り、出席率は…

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