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特権を問う

「捜査さえできない」米軍機事故に近づけない日本の当局 国際的に特異な地位協定の壁

米軍のオスプレイが不時着、大破した海岸で「ここは基地ではないのに日本が何もできないのはおかしい」と訴える当時の名護市長の稲嶺進さん=沖縄県名護市安部で2020年1月15日午後3時、平川昌範撮影

 「なぜ市長である自分が近づけないのか」。2016年12月、沖縄県名護市沖で米軍普天間飛行場(宜野湾市)所属の新型輸送機オスプレイが不時着、大破する事故が起きた。翌朝現場に駆けつけた当時の市長、稲嶺進さん(74)の声が海岸に響いた。「ここは米軍基地ではない。私には市民の安全を守る責任がある」。事態を把握しようとする行政トップの行く手を規制線と警察官が阻み、その先で粛々と機体の回収を進める米軍。米軍機事故の現場で何が起きているのか――。

 機体は約60世帯120人が暮らす安部(あぶ)集落の約800メートル先で大破した。事故現場周辺の海は住民が漁を営み、隣の集落で育った稲嶺さんにとっても幼い頃から貝を取るなどして親しんだ生活の場所だった。12年から普天間飛行場に配備され、墜落などの危険性が指摘されていたオスプレイだが、心配は現実のものとなった。

 「歯がゆいというか、ワジワジー(腹が立つ)というか。ここは基地ではない。…

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