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中村文則の書斎のつぶやき

芥川賞作家・中村文則さんが、いろいろな場所の「書斎」から、さまざまなことをつぶやきます。

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中村文則の書斎のつぶやき

風通しのいい政権に

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作家の中村文則さん=東京都千代田区で2020年1月23日、宮間俊樹撮影
作家の中村文則さん=東京都千代田区で2020年1月23日、宮間俊樹撮影

 コロナ禍で気持ちが沈むが、こんな時こそ、未来を見たい。

 次の政権が、こんな政権だったらいいなと、想像してみたい。希望を持ちたい。

 どんな政権がいいだろうか。僕の想(おも)いでは、まず虚偽、隠蔽(いんぺい)、改竄(かいざん)をしない政権がいい。

 国会で、加計学園の獣医学部の特区への申請を「1月20日まで知らなかった」と述べたりしない。「桜を見る会」の名簿やホテルニューオータニでの前夜祭の明細書、そんな些細(ささい)なものまで必死に隠蔽しない。勤労統計という、経済政策の根幹に関わるデータを改竄したりしない。アベノミクス用に、GDP(国内総生産)の計算方式を変えたりもしない。国から発表されるデータが、信用される政権がいい。

 次の政権は、失敗や誤りを認める政権がいい。そうでないと、改善されない。東京オリンピックを気にしたとしか思えないのだが、日本はPCR検査を絞るという、世界で唯一、少なくとも先進国では唯一の政策を取った。

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