特集
性別にとらわれず自分らしく生きるために、声を上げる人たちが増えてきました。LGBTはレズビアン(L)、ゲイ(G)、バイセクシャル(B)、トランスジェンダー(T)の頭文字をとった性的少数者を表す言葉です。誰もが私らしく生きることを認め合える社会を目指して、動き始めた人たちを取材していきます。
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県中央部で暮らす20代の教師。体は男性として生まれたが、自身の性別をカテゴライズせず、男性でも女性でもない「私」と考えている。「私は私でしかない。男とか女とか、性別にとらわれずに生きている」
幼少期から男性という性に違和感があり、小中学校でも制服やランドセル、頭髪検査などが苦痛だった。高校では、3年我慢すれば大学に進学しつらさから逃れられると割り切って耐えた。しかし後から振り返り「小中高は大切な12年間。子供たちに、自分らしさが出せない環境に自分を置いてほしくない」と考え、大学から教師を志すようになった。
どういう人生を歩みたいのか。それを見つける手助けをするのが、教師としての自分の仕事だと思っている。今は社会の授業などの一部を使って「男性が男性を好きになってもおかしくない」「職業を選ぶのに性別は関係ない」と子供たちに教え、「選択肢を狭めないで」と伝えている。花柄の持ち物を持っている男子生徒がからかわれていても「すてきやん。なんの花?」と声を掛ける。周りの教師にもカミングアウトし、「あなたはあなた…
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