連載

医療の本音

 日本の救急・外傷外科の第一人者で、ドラマ「コード・ブルー」の医療監修を務めた松本尚さんが、医療現場を巡る本音をさまざまな角度から語ります。毎日新聞紙面で掲載される記事を医療プレミアサイトに転載するとともに、当サイト独自の記事も掲載します。

連載一覧

医療の本音

「災害」としてのコロナ=松本尚(日本医科大学救急医学教授)

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷

 新型コロナウイルス感染症の拡大で、英国では4月初め、ロンドン東部のある展示場に最大4000床まで拡張できる臨時病院を設置しました。その名も「ナイチンゲール病院」。ナイチンゲールは、クリミア戦争(1853~56年)で兵士の多くが病院内の不衛生が原因で亡くなったことを指摘し、防疫の重要性を広く普及させた人物です。新型コロナ対策も、手洗い励行、マスク着用、密集などの「3密」回避という防疫がキーワードです。

 同じころ、災害医療コーディネーターとして千葉県庁の医療調整本部にいた私は、入院病床の確保が予想以上に難しく、頭を悩ませていました。各病院は賛同してくれるものの、職員の感染防御教育や防護具不足など課題が多く、患者をすぐに受け入れられませんでした。そんな時、幕張メッセに臨時の医療施設を作る案を思いつきました。軽症や中等症の患者、医師や看護師、医療資材を集約させれば病院の負担を軽減できます。地域は通常…

この記事は有料記事です。

残り530文字(全文932文字)

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る

ニュース特集