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舞台をゆく

伊藤若冲が彩る「京の台所」 錦市場 荒波いなす老舗の心意気

 毎日新聞で連載が始まった夕刊小説「恋ふらむ鳥は」の筆者、澤田瞳子さんは京都在住の人気作家。代表作の一つ「若冲」では、錦市場(京都市中京区)で生まれ育った天才絵師、伊藤若冲(1716~1800)の人間像に迫った。新型コロナウイルスに翻弄(ほんろう)され、その舞台も沈んでいるのでは――と想像したのだが、さすがは京都である。老舗の商いはしなやかだった。

 京都府などで緊急事態宣言が解除されて初の週末の5月23日、錦市場は閑散としていた。以前は約130店が並ぶ東西390メートルの通りに外国人観光客や修学旅行生らがあふれ、週末は前に進むのも難しいほどだったのに。若冲作品が描かれたシャッターを下ろした店もあり、アーケードに下げられた作品のタペストリーも幾分色あせて見えた。

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