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心の眼

使えない自販機=点字毎日記者・佐木理人

 小学生の頃、友達と段ボール箱で自動販売機を作って遊んだ。箱に穴を開け、手書きのボタンを押すと缶ジュースが取り出せる。夏の楽しい思い出である。中学で視力が落ち始め、暑い季節に悔しく感じるようになったのが、街中にある自動販売機だ。

 何が売られているか分からない。通りがかりの人を呼び止めるのはためらわれる。あてずっぽうにボタンを押すと、思いもよらないものが出てきて苦笑してしまう。商品の配列を覚えても、商品が替わってがっかりする。「くじ引きみたい」と楽しむ全盲の友人はいる。私は運任せにできず、家族や同僚に配列を教えてもらった自販機を使う。

 日本の飲料自販機は昨年末で約237万台。人口比で約50人に1台となり、世界的にもかなり充実しているらしい。近年はIC乗車券で支払えるものや、災害時に電光掲示板の代わりをする販売機もある。車いす利用者にも使いやすいように、ボタンの位置が低く、商品やおつりが取り出しやすいものも開発された。ただ、点字表示付きは福祉施設内が主で、街角では出合わない。

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