メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

今週の本棚

佐藤優・評 『コロナショック・サバイバル』=冨山和彦・著

『コロナショック・サバイバル 日本経済復興計画』

 (文藝春秋・1320円)

権力集中が進む企業経営

 本書の行間から冨山和彦氏が明晰(めいせき)な頭脳と優しい心を併せ持つ人であることが伝わってくる。

 冨山氏は、新型コロナウイルスがもたらす経済危機は3段階で到来すると予測する。第一波がローカルクライシスだ。<出入国制限はもちろん、外出制限までもがほとんどの国や地域でかかるなか、まず打撃を受けているのは、観光、宿泊、飲食、エンターテインメント、(日配品、生活必需品以外の)小売、住宅関連などのローカルなサービス産業である。(中略)こうしたL(※評者注・ローカル)型産業群は今やわが国のGDPの約7割を占める基幹産業群である。しかもその多くが中堅、中小企業によって担われており、非正規社員やフリーターの多い産業でもある>

 それに続いて第二波のグローバルクライシスが到来する。自動車、電機などのグローバル大企業のサプライチェーン(供給網)が崩れるのみならず、住宅、衣料などでも世界的規模で買い控えが起きる。その結果、グローバルな展開をする大企業のみならず、下請けの中小企業も大きな打撃を受け得る。第二波の到来までは不可避と冨山氏は考えているようだ。ここまでで危機を食い止めておかないと第三波のファイナンシャルクライシス(金…

この記事は有料記事です。

残り860文字(全文1393文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 呼吸困難や倦怠感…実は深刻なコロナ後遺症 病院で相手にされず 医師「国は対策を」

  2. 「菅語」を考える 論理的でない受け答え「首相の器ではない」 上西充子法政大教授

  3. 「感染を制御できない」 専門家に強い危機感 会合後に漏れた本音

  4. #排除する政治~学術会議問題を考える 新しい形態の学問弾圧「菅首相は歴史に名前が刻まれる」 木本忠昭・日本科学史学会会長

  5. 新型コロナに無為無策の菅政権 全額国費で「面の検査」「社会的検査」を

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです