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1944年6月、米軍が南洋群島のサイパン島に上陸、翌7月にはテニアン島でも戦闘が始まった。どちらも日本人が移り住んでいた島である。
両島で行われた慰霊祭に参加したのは12年前の6月のことだ。テニアン島で、追いつめられた民間人が身を投げたという断崖から下を見ると、1匹のウミガメが悠々と泳いでいた。
「沖縄では、ウミガメは、死者の魂を運んでくれる神様の使いと言われています」
横にいた高齢の男性がそう教えてくれた。両親は沖縄出身で、母と弟がこの島で亡くなったという。
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