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社会回復、英国の転機 コロナ禍から見えた ブレイディみかこさん

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駄菓子店の門に張り付けられた文書=千葉県八千代市で2020年5月7日、宮間俊樹撮影
駄菓子店の門に張り付けられた文書=千葉県八千代市で2020年5月7日、宮間俊樹撮影

 新型コロナウイルスの感染拡大は学校や職場、地域社会を一変させ、緊急事態宣言の解除後も以前と全く異なる日常が続いている。死者数が4万人を超える英国も、コロナが政治や社会の重大な転換点となりそうだ。1990年代から英国で暮らしているライターのブレイディみかこさん(55)が語った。

サッチャー主義否定した首相発言に驚き

 ブレイディさんが住む英国では、日本の緊急事態宣言前の3月23日に都市封鎖(ロックダウン)が始まり、6月に入った現在は段階的な緩和が進められている。ボリス・ジョンソン首相自身、3月にコロナ感染が判明し、一時は集中治療室に入るまでに悪化したが4月に退院、職務復帰した。退院時の国民に向けたメッセージでジョンソン首相は、自らの命を救った公的医療事業「国民医療サービス(NHS)」への感謝を強調した。

 コロナ禍を機に、欧州連合(EU)離脱を巡って二分された英国社会に「医療従事者ら社会を支える人たちに対する敬意が広まった」と指摘し、ブレイディさんはこう続ける。「多くの人の間で、毎週木曜の夜8時に外に出て『キーワーカー』に感謝の拍手を送ることが5月末まで習慣になっていました」。キーワーカーとは、医師や看護師など医療従事者のほか、地域社会のライフラインを担う運送業者、小売業者などを指す。「彼らの仕事…

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