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社説

コロナと大学入試 公平性への配慮が最優先

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 新型コロナウイルスの大学入試への影響が懸念されている。地域や高校によって学習の進捗(しんちょく)に差が生じ、入試で最も大事な公平性の確保が危ぶまれているからだ。

 首都圏などでは休校が3カ月に及ぶ一方、2カ月未満にとどまった地域もある。休校中、実際の授業に近い形でオンライン教育を実践した高校もあれば、プリントを配布しただけのところもある。

 私立の中高一貫校など一部の進学校は、高校2年生までに3年間のカリキュラムを終えている。こうした学校の生徒や浪人生が有利になるとの指摘もある。

 多くの現役の受験生からは「今から遅れを取り戻せるのか」と心配する声が上がっている。早急に対策を示し、不安を和らげなければならない。

 全国高校長協会は現在、各高校にアンケートを行っている。

 内容は、大学入学共通テストをはじめ入試の日程を全体に繰り下げることや、出題範囲の限定、今後の休校の状況に応じて本試験から追試までの間隔を広げる措置などを望むかどうかだ。いずれも必要な対応である。

 文部科学省はその結果も踏まえ、今月中に入試の実施要項を公表する方針だ。

 今後、地域によっては感染の第2波が起き、最悪の場合は入試の時期に重なることもあり得る。柔軟な判断ができるように準備しなければならない。

 総合型選抜(旧AO入試)や学校推薦型選抜(旧推薦入試)は秋から出願が始まる。だが、評価の対象となるスポーツ・文化行事や検定試験なども中止が相次いでいる。このため、文科省は、実技動画を提出させるなど選抜方法の工夫を大学側に促した。

 高校入試については、出題範囲を地元中学校の学習状況に合わせるなどの措置を自治体に求めた。受験生が抱える事情を考慮し、丁寧な選抜をしてほしい。

 現在の高校3年生は、新しい共通テストを受ける1期生でもある。2本柱だった英語民間試験や記述式問題の導入が直前になって見送りとなるなど、これまでも振り回されてきた。

 入試はその後の進路に大きく影響する。公平性に配慮して対応することは国の責務である。

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