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「第2波」への備えは? 専門家は「既に再流行の兆候」 緊急事態全面解除2週間

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児童生徒にも感染が拡大した北九州市の小中学校は5日から分散登校に戻った。大谷中の教室の入り口には手洗いを促す掲示が張られている=同市戸畑区で2020年6月5日午前8時半、矢頭智剛撮影
児童生徒にも感染が拡大した北九州市の小中学校は5日から分散登校に戻った。大谷中の教室の入り口には手洗いを促す掲示が張られている=同市戸畑区で2020年6月5日午前8時半、矢頭智剛撮影

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が全面解除されて2週間。北九州市や東京都では、感染者の確認が今も連日続いている。人の流れが解除前の水準に戻りつつある中、各自治体は「第2波」への対策の準備を始めた。国も経済活動を軌道に乗せるため、感染の再拡大を初期段階で封じ込めようとしている。

北九州市は濃厚接触者への検査徹底で抑え込み

 北九州市では、感染者ゼロが20日間以上続いた後、5月23日から連日、新規の感染者が確認された。26人が陽性と判明した同29日、北橋健治市長は記者会見で「第2波のまっただ中にいる」と強い言葉で危機感を示した。政府は「第2波」を否定したが、市としては感染が再燃しているという立場を取り、濃厚接触者らへのPCR検査を徹底。無症状の患者も掘り起こし、現在は感染拡大を抑え込みつつある。

 市内では従来、検査体制が不十分だったこともあり、濃厚接触者でも無症状なら「健康観察」で済ませることが多かった。しかし感染再拡大の兆しがあり、5月末からPCR検査の対象を濃厚接触者全員に広げた。1月30日~5月22日の114日間は、3228件の検査で76人の感染確認(陽性率2・3%)だったのに対し、5月23日~6月7日の16日間は2477件の検査で140人(同5・6%)の確認につなげた。

 市内では五つの市立小中学校で児童ら計14人の感染も判明した。一つの学級で6人が感染した例もある。再開した小中学校を分散登校に戻して一度に授業を受けるのは20人以下に抑え、学校でこれ以上のクラスター(感染者集団)発生は避けたい考えだ。課題は感染経路不明者の多さで、5月23日~6月7日の新規感染者140人の4割強(58人)を占める。このうち過半数は70代以上の高齢者で、市内3病院でクラスターが発生する一因にもなった。

 柳雄介・九州大大学院教授(ウイルス学)は北九州市の感染者増について「感染が継続していたのか、ウイルスが持ち込まれたのかはっきりしておらず、疫学的な解明が待たれる」とした上で「感染経路が不明でも患者同士の接点が見えてくれば状況を推測できるが、現時点で十分分…

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