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「性暴力被害者への中傷を終わらせる」 伊藤詩織さんを提訴に動かした強いられた沈黙

SNS上で誹謗中傷を受けたとして提訴し、記者会見の会場に入る伊藤詩織さん(中央)=東京都中央区で2020年6月8日午後2時、北山夏帆撮影

 ジャーナリストの伊藤詩織氏(31)が、自身の性暴力被害をツイッターで「枕営業」などと名誉を傷つけられたとして漫画家のはすみとしこ氏ら3人に770万円の支払いを求めて提訴した背景には、ネット上で誹謗中傷を受ける人が心身共に追い詰められる現状への強い危機感がある。提訴後の記者会見で伊藤氏は「(誹謗中傷被害は)私たちの世代で終わりにしたい」と述べ、はすみ氏だけでなく他の書き込みに対しても法的措置を取っていく方針を明らかにした。【塩田彩、宇多川はるか/統合デジタル取材センター】

「行動を起こさなければ、こうした発信をしていいということになってしまう」

 伊藤氏は8日午後2時から、代理人弁護士とともに東京都内で会見を開いた。誹謗中傷ツイートについて「正面から向き合い闘うのがつらかった。そうすることにどれくらい意味があるかもわからず、見なければいいと自分に言い聞かせていたところがあった」と語った。その上で「でも、投稿はいつまでも消えず、どんどん拡散されている。今自分が行動を起こさなければ、こうした発信をしていいのだということになってしまう」と提訴理由を説明した。

 伊藤氏は17年5月、実名と顔を明かして元TBSワシントン支局長の山口敬之氏による性暴力を告発。刑事事件は不起訴になったが、17年9月には山口氏を相手取る民事訴訟を東京地裁に提起し、翌月には自身の体験や性暴力被害を巡る課題を克明に描いた著書「Black Box」を出版した。

 東京地裁は19年12月、「性行為に同意はなかった」として山口氏に330万円を支払うよう命じる判決を言い渡した。山口氏は判決を不服として、東京高裁に控訴している。

性暴力告発後、誹謗中傷が日常に 身の危険も

 性暴力を受けた人が名前や顔をメディアに出して被害を告発するケースは少なく、海外の主要メディア…

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