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そこが聞きたい

ウェーバーと防疫対策=金沢大教授・仲正昌樹氏

 ドイツの社会学者、マックス・ウェーバー==(1864~1920年)が、スペイン風邪によるという肺炎で死去して、今月14日で100年だ。ウェーバーの近代の合理性や官僚制と政治の議論は、この間の新型コロナウイルスを巡る問題にも示唆を与える。ウェーバーの入門書を書いている仲正昌樹金沢大教授(57)に聞いた。【聞き手・鈴木英生】

 彼が育った時代のドイツで、現在の医学や福祉国家の源流が生まれた点に注目したい。19世紀半ば以降、細菌学が進歩して、「国民の衛生状態が悪いと国力が低下する」という意識が芽生えた。宰相ビスマルクが社会保障制度を整えて、ある種の福祉国家化が始まる。労働者を単に搾取して使い倒すのではなく、身体や健康を合理的に管理して働かせる方向へとかじを切った。福祉国家は、人々の合理性、つまり個々人が自らの生の目的や価値に照らして適切な行動を取ろうとする思考や行動を、さまざまな専門家らも含む広義の官僚に任せてゆく側面を持つ。ウェーバーは、官僚制が強くなると政治家の役割は小さくなるとも分析した。理想的なのは、批判的に官僚をコントロールできる政治家がいる民主的な政治だ。現実には、単に官僚的な姿勢に対抗する政治家の「決断」自体に価値があるとなりがちである。

――今は、「決められる政治」が中身を問わず受けますね。

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