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目は語る

6月 アンリ・マティス 色彩と光の革命家=高階秀爾

アンリ・マティス『ジャズ』第2図 サーカス 1947年発行 ポーラ美術館蔵

 アンリ・マティス(1869~1954年)といえば、20世紀初頭のフォーヴィスム革命の中心的存在と位置づけられている。たしかに、色彩がそれ自体表現力を持つことを示した点でそれは「革命的」だと言ってよいが、その真摯(しんし)な探究は、「フォーヴ(野獣)」のイメージにはおよそそぐわない。今では歴史的に定着してしまったこの呼び名も、もとはといえば、05年のサロン・ドートンヌに出品したマティスやマルケ、ルオーなどの作品を見たある批評家が、半ば揶揄(やゆ)的に彼らを「フォーヴの群れ」と呼んだに過ぎない。

 実際、その頃のマティスの作品は「生きる歓(よろこ)び」、「豪奢(ごうしゃ)、静寂、逸楽」など、まったく「野獣的」ではない。彼自身、08年に発表した「ある画家のノート」のなかで、「私が夢みるもの、それは均整と純粋さと静けさを持つ芸術……良い安楽椅子のようなもの」と規定し、「画面構成とは、画家が自分の感情を表明するためにさまざまの要素を装飾的に整える技術だ」と述べている。別の言い方をすれば、安楽椅子…

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