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コロナと熱中症 高リスクへの対応柔軟に

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 熱中症に注意が必要な季節となった。新型コロナウイルスの感染防止と両立できるように、きめ細かい対策が必要だ。

 熱中症予防は本来、気温が上がっていく時期に外で汗をかいて少しずつ暑さに体をならすことが有効だ。だが、今年は外出自粛が続き、そうした準備のできていない人が多い。まずは散歩などの軽い運動に取り組むことが大事だ。

 感染防止でマスクの着用が常態化している。その状態で運動していると、心拍数や呼吸数が上昇して体に負担がかかる。

 日本救急医学会などは熱中症予防の提言を発表した。その中で、マスクを適宜外して休憩することを促した。口の中の渇きを感じにくくなるため、こまめな水分の補給もいっそう重要になるという。

 再開した学校では、子どもたちの体調への配慮が欠かせない。

 「災害級」の暑さになった一昨年夏、愛知県の小学校で男児が熱中症で死亡した。これを受けて教室への冷房設置が進んだ。文部科学省によると、昨年秋時点で公立小中学校などの設置率は全国平均で約8割になっているという。

 文科省が作成した衛生管理マニュアルは、感染防止策として教室の換気の徹底やマスクの常時着用を定めている。

 気候によっては、冷房している教室の窓を開放しないことも認めるが、その場合は30分に1回以上の頻度で数分程度、換気するよう求めている。マスクも子ども同士の距離を保ったうえで外すことを認めた。

 学校現場は、リスクをそのつど慎重に見極め、柔軟に対応することが大切だ。学習の遅れを取り戻すため、夏休みの時期の登校を予定している自治体もある。その日の気候に応じ、休みにすることも必要だろう。

 総務省消防庁によると、昨年5~9月に熱中症で救急搬送された人の過半数は65歳以上の高齢者だった。目立つのは独居のケースだ。外出自粛などで近所付き合いも希薄になっているだろう。暑い日には、家族や友人が電話やメールで注意喚起してほしい。

 救急搬送が増えれば、コロナ対応に追われる医療現場の負担も増す。この夏は社会全体で熱中症予防の知恵を共有したい。

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