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公文書クライシス

「記録を闇に葬る政治」 公文書クライシス記者×宮台真司・都立大教授ら ニコ動番組

「深掘TV」に出演した(左から)ジョー横溝さん、宮台真司さん、大場弘行記者、ダースレイダーさん=番組の映像から

 安倍政権下で相次いで問題化している公文書管理の深層を掘り下げた「公文書危機 闇に葬られた記録」(毎日新聞取材班著)が6月2日に毎日新聞出版から出版されたことに合わせ、社会学者の宮台真司さん(東京都立大教授)、ラジオDJ・ライターのジョー横溝さん、ラッパーのダースレイダーさんをメインMCとして社会や政治の問題を語り合うニコニコ動画の生番組「深掘TV」が、取材班の中心である毎日新聞社会部の大場弘行記者をゲストに招いて議論した。3人のMCによる風刺を挟みながら、大場記者は本のベースとなったキャンペーン報道「公文書クライシス」をもとに霞が関の隠蔽(いんぺい)体質の実態を解説した。主なやりとりは次の通り。【統合デジタル取材センター】

 ダース ぼくは思想信条以前に、ずっと(政策決定の)プロセスの可視化をしろって言ってきました。河野(太郎)防衛相は(医療従事者への感謝を示すとして)ブルーインパルスを飛ばした後に「プロセスなんてどうでもいい」と言っていましたが、河野さんにぜひ読んでほしい本です。

 ジョー 大場さん、そもそも、公文書のキャンペーン報道をやろうと思ったきっかけは?

 大場 森友学園問題でした。2017年に籠池泰典学園理事長(当時)が国会で、安倍晋三首相の妻昭恵氏と学園の関係を決定づけるようなファクスの存在を明らかにしました。昭恵氏付の政府職員が作ったものでしたが、政府は、この職員の個人的なメモであり、公文書ではないと結論づけました。都合の悪い文書が個人の文書やメモにされ、隠されるケースはよくあると聞いていたので、これを機に、官庁内で公文書がどうやって隠されるのか、その実態を調べてみようと思ったのです。

 ジョー 公文書は国民の知る権利のために残しておくためのもの。それなのに、本には官僚たちが記録を表に出さないために右往左往する様子が出てきます。

 宮台 政治的なプロセスのなかで作られたものは、基本的にすべて公文書にするのが、アメリカでもヨーロッパでも常識です。

 ジョー 桜を見る会の問題では、名簿が保存期間1年未満という文書に設定されて、捨てられていましたね。

 大場 1年未満文書は官僚の裁量でいつでも捨てることのできる、いわくつきの公文書です。自衛隊の南スーダン派遣時の日報や、森友学園側と財務省の交渉記録も、1年未満文書だと言って捨てたことにされ、隠されていました。17年に国の公文書ガイドラインが改定され、改善されたことになっていますが、今も大事な文書が1年未満文書にされています。実態は変わっていません。

 ジョー 自分たちが捨てたい文書はいかようにも捨てることができる。制度の骨抜きってことですね。

 宮台 骨どころか身も全部抜かれている感じだね。「よらしむべし、知らしむべからず」で、プロセスを公開するような動きをすべて封印する。安倍政権は、うそ、隠蔽、改ざんが常習で、一部は脱法行為です。

 大場 黒川弘務・前東京高検検事長の定年延長でも問題化しました。定年延長のために法解釈を変更したプロセスの記録が十分に残されていなかったことです。

 宮台 内閣に法解釈変更の権利はない。立法府は国会です。だから定年延長は違法。定年延長後は「黒川検事長」は存在していない。あれは幽霊……

 ジョー じゃあ、幽霊がマージャンをしていた!

 ダース 安倍さんが急に解釈変更したと言い出して大混乱になった。その後、法務大臣がウソをつかされている状況になっている。しかも「口頭決裁」で決裁文書が残されていない。

 大場 新型コロナウイル…

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