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カンヌ国際映画祭で最高賞「パルムドール」を2度受賞したダルデンヌ兄弟(ジャン・ピエール・ダルデンヌ監督、リュック・ダルデンヌ監督)による作品。イスラム過激思想に傾倒する少年を描いた今作は、昨年の同映画祭で監督賞に輝いた。
ベルギーに暮らす13歳のアメッド(イディル・ベン・アディ)は、地元のイスラム指導者に感化されて過激思想にのめり込む。幼い頃から世話になっている女性教師をイスラムの敵と考え殺しかけるが、稚拙で短絡的な犯行は失敗し、少年院へ入れられる。
ベルギーや隣国のフランスなどで相次いだテロ事件がダルデンヌ兄弟にこの映画を作らせた。ただ、アメッドがなぜ狂信へと向かったのかを描くのではなく、そこから脱することはできるのかを、心も体も子供と大人の間で揺れる思春期の少年を通じて観客に問うている。
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