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今よみがえる森鴎外

/15 美術界に残した足跡 一歩退き冷静に見つめ=島根県立石見美術館専門学芸員・川西由里

旧東京美術学校(現在の東京芸術大学美術学部)の玄関。1913(大正2)年築。同年に、宮芳平は東京美術学校に入学している=東京都台東区で、須藤唯哉撮影

 <文化の森 Bunka no mori>

 森鷗外は医学、文学の領域だけでなく、明治、大正期の美術界にも足跡を残した。美術家が登場する小説を執筆したほか、美術作品の批評を行い、東京美術学校や慶応義塾で美術解剖学、西洋美術史、美学を教え、さらには文部省美術展覧会(文展)の審査委員も務めた。また、美術家の友人も多かった。

 鷗外は「舞姫」で小説家デビューをするより前に、美術批評を始めていた。美術に関わるきっかけを作ったのは、小説「うたかたの記」の主人公のモデルとなった洋画家、原田直次郎だ。留学先のドイツ・ミュンヘンで知り合い意気投合した二人は、帰国後も歩調をあわせ、日本での洋画普及に尽力した。国粋主義の風潮から日本画が重視され、洋画が排斥されていた明治二十年代、鷗外は原田たち洋画家の活動を言論によって援護した。原田…

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