スマートフォンの画面に映し出されたのは、世界遺産・東大寺(奈良市)の大仏様。「新型コロナウイルス禍の早期終息、並びに罹患(りかん)された方々の早期快復(かいふく)、および感染により倒れたる尊霊の追福菩提(ぼだい)を祈らんがため……」。僧侶の祈りの声が、スマホから流れてくる。
新型コロナの感染拡大によって、奈良や京都の寺院でも拝観を停止する動きが相次いだ中、「リモート参拝」という新たな試みが注目を集めた。4月24日から大仏殿の拝観を停止した東大寺は、動画投稿サイト「ニコニコ生放送」で大仏の姿を24時間生配信。拝観を再開した6月1日の正午過ぎまで約50日間、約1200時間に及ぶ「歴史上初めて」の中継は延べ約300万人が視聴したという。
「ニコニコ生放送」を運営するIT会社「ドワンゴ」(東京都)が企画したネットイベントの一環として、大仏殿内に定点カメラを設置。4月11日夜から中継を始め、当初は1週間ほどで終える予定だった。
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